昨年末Isaac Bellに立ち寄った時、井口美保先生がお教室の後で縫いぐるみの修理をしているところだった。
20年以上も毎晩一緒に寝て家族旅行も必ず連れて行っていたというクマさんとワンちゃんのぬいぐるみのお直しで、同じ素材が手に入らないため、なるべく前の雰囲気を壊さないように、1番似合そうな素材を合わせているところだった。
穴が開いたり、破れた個所も見える。綿が経たってだいぶペタンコになっていたが、ベトベトした汚れはなく、何回も洗って大切にしていたことがわかるぬいぐるみだった。
Isaac Bellのホームページ『ミホのつぶやき』で、元気に生まれ変わった写真とともに紹介されている。
こんな風に大切にされている縫いぐるみを見ると、『MUCH LOVED』という本を思い出す。
昨年『愛されすぎたぬいぐるみたち』として日本語に訳されて出版されている。
愛されすぎた縫いぐるみの現在の写真と、ぬいぐるみの年齢、名前、大きさ、持ち主、ぬいぐるみとのエピソードが紹介されている。
目がなくなっていたり、片耳紛失、首や手足ががかろうじて繋がっているベア。当て布されて丁寧に補修されているぬいぐるみ。ボロボロになって形を維持できないようなのものもある。
最高年齢は104歳のEdwardというテディベア。なんと1世紀もたっている。どんな人生を歩んできたのか…
愛され続けて、作った人よりも長生きしているテディベア。ぬいぐるみ作家の冥利に尽きるだろう…。こんなに愛されてうらやましい限りだ。
(アイキャッチ画像の写真は2017年5月に開催された『代官山蚤の市』で撮影したテディベア)