コンベンションにはベアを4体、ベア仕様のネコを2体とウサギ1体を用意した。その中の『縮れ髭の白×黒ネコ』は私の中では主役の仔。この仔を囲むように他の仔ができていった。最初に出来上がって、まっすぐに伸びた髭が熟成期間を経て縮れ髭になった。我家の飼い猫だったナナとサスケ。20年以上も寄添っていてくれた。サスケは名前のとおり、忍者のごとく突然現れて、よく焼いている最中の魚をくわえてドロンした。だから髭が焦げて縮れていることが多かった。そんなことを思いだしたら、悪戯っ子ネコには縮れた髭をつけたくなった。cat.白黒このネコは残ってくれて、家に連れて帰りたい仔でもあった。でも1日目も2日目も目を止める人がいない。あれ~? どうして? 私の思いが強すぎたのかなぁ… 誰も手に取って見てくれないと淋しい… 複雑な気持ち…

2日目も終わりが近づいてきたころ、この仔は素敵な出会いをした。
2,3件先のブースあたりからこの仔だけを真っすぐに見て、テーブルの前でしゃがんで目線をあわせて、そっと手に取ってくれた方が現れ、もうそれだけでモヤモヤが吹っ飛んだ。そんな見方をしてくれるなんて、作家冥利に尽きるという感じだ。人気がなかった事を言ったら、「これを分かるのは僕ぐらい変わってないと…」??と言っていましたが、なんか凄くうれしくて、力が湧いてきた。もう手元には無いけれど、こんな素敵な出会いをしてくれて、幸せな気分です。ありがとうございました。