昨日、一年ぶりに歯医者さんへ行った。そのあと近くに住んでいる兄とランチ。
歯医者に行くと、呼ばれて椅子に座ったとたんどうしてもしかめっ面になってしまう。
今回は虫歯の疑いのある奥歯と前歯の治療。

しかめっ面とは、goo辞書によると『まゆのあたりにしわを寄せた、機嫌の悪そうな顔』『不快、苦痛などの気持ちをあらわした顔』だそうで、説明下手でしかめっ面の患者を前にして先生も面白くないだろう。
「先生、ここのところが舌で触れると穴が開いているように感じるのですが…」、「ココ、ここのところです」(口の中ではベロがその位置を指している ココ! ココですよ!!)
「ここじゃ、わかりませんよ!」(ムスッとした感じ)
てな具合で会話もギクシャク。確かにそうですが、モニターに歯形でも写し出されれば、このあたりとか説明できるけど言葉にするのが難しい。奥から2番目らしい。舌で触れていると、奥歯は大きいので一番奥の歯か2番目か3番目との境かよくわからなくなってくる。診てもらうと、奥の歯が虫歯になっていて、2番目は摩滅している?らしい。前歯は欠けているとのこと。(硬いお煎餅大好きが原因らしい)
歯の治療は口の中で何をしているか見えないのですごく恐い。ギュルギュルギュイ~ンの音で歯を削られ、鋭利な金属棒でガサガサされている。汗ばんだ両手はぎゅっと握りしめている。何があってもいいように体が反応してしてしまう。
これというのも、小さい時のトラウマが原因だ。
小学校低学年の頃、夏休みになると一つ違いの兄と歯医者に行かされた。その頃は歯医者=恐怖の館だった。診療室から聞こえるヴィ~ンガリガリと歯を削る音、泣き声は当たり前だった。その日は兄が先に呼ばれホットしていたが、なかなか出てこない。待合室の漫画本を見ていても診察室の中が気になる。椅子の中で苦痛にゆがむ顔を想像したりして…。やっと扉が開くとそろそろと頬を両手で抑え、激痛に耐えるように体を折って長椅子に倒れこむ。「お前大変だったんだぞ! 歯を削ってたら鼻の方まで削っちゃって、それからほっぺたを突き抜けたんだぞ!」なんて言う。もう恐怖で頭の中真っ白!! その日治療を受けたかどうか記憶にない。かすかに兄の手をひっぱりながら懸命に走っている姿が浮かぶ。何で兄が笑いながら走れるんだろうなんて思いながらね。